【書評・要約】「金利を見れば投資はうまくいく」は投資初心者におすすめ!内容を詳しく紹介
最近では、仮想通貨やNFTなど誰でも簡単に投資を始められるようになりました。
そのため、投資に対する注目度も高まっています。
私も最近、投資を勉強し始めたのですが、そんな私が気になっていた書籍が『金利を見れば投資はうまくいく』でした。
ファンドマネージャーである「堀井正孝」さんの本になります。
投資に関して堅苦しいことを説明するのではなく、金利に着目しながらポイントを抑えて投資のコツを教えてくれます。
また、景気サイクルと金利の関係を絡めてより具体的な説明をしてくれているので、非常に実践的な投資を学ぶことができるのです。
内容の要約と書評についてまとめましたのでぜひ、参考にしてください。
第1章要約:金利は景気の“今”を表す
要約まとめ
- 金利は炭鉱のカナリア
- 投資では景気のセンチメント(市場心理)を知ることが重要
- 経済指標は景気や経済状況に合わせてデータを使い分けて判断する必要がある
- 価格の下落は避けられないので、いかに損を少なくするかということが大切
書評
まずは、新型コロナウィルスの話題から始まりました。
新型コロナウィルスはコロナショックと呼ばれるほど、世界経済に打撃を与えたと書かれています。
いきなり投資の話題から始めるのではなく、ホットな話題である新型コロナウィルスの話題を絡めてわかりやすく解説してくれていると感じました。
新型コロナウィルス感染拡大前から金利が景気を表していたことも説明してくれています。
そのため、新型コロナウィルスが景気にどのような影響を与えたのかがわからないという方にもおすすめの内容です。
第2章要約:3つの金利で景気は予測できる
要約まとめ
- 投資では、短期金利・長期金利・社債利回りが重要
- 企業の信用力も大切なポイントになる
- 3つの金利について理解して情報を組み合わせることで景気が見えてくる
- 知らないうちに日常生活のなかで金融政策の影響を受けている
書評
第2章からいよいよ、金利をメインに内容が進みました。
投資と聞くとどうしても景気や経済状況を気にしがちですが、金利に着目することでより正確に景気を判断することができると解説されています。
社債と国債の違いも解説しながら、金利について丁寧に説明してくれていました。
短期金利・長期金利・社債利回りについて理解している方は少ないと思いますが、金利に関する知識を深めるとてもわかりやすい内容となっています。
第3章要約:景気サイクルと金利の関係
要約まとめ
- 景気には季節が巡るのと同じようにサイクルがある
- 3つの金利を利用することで、景気サイクルが見えてくる
- 景気の波は金融政策サイクルと信用サイクルによってつくられている
- 金融政策サイクルと信用サイクルを把握することで、景気を予測する大きなヒントになる
書評
この章でも引き続き、金利を詳しく深堀りした内容となっていました。
信用サイクル・金融政策サイクル・在庫サイクルといった景気サイクルを金利と絡めて見ていくことで、景気変動を見極めることができると説明されています。
細かな景気サイクルについて投資初心者にもわかりやすく解説してくれているので、金利との関係もとてもわかりやすく理解できました。
第4章要約:信用サイクル
要約まとめ
書評
この章では、景気サイクルの1つである信用サイクルについて解説されていました。
約10年に1度は必ず世界的金融危機が起こること、信用サイクルは4つのフェーズにわけられることなどが紹介されています。
銀行における決算状況をチェックすることで、信用サイクルがどのフェーズにあるのか読み取ることができることも書かれていました。
内容はこれまでの章と比べると少し難しくなっていますが、信用サイクルについて理解することで投資に対する知識も深められると感じました。
第5章要約:お金は世界を回っている
要約まとめ
書評
この章では、世界のお金が米ドルを中心に回っていることが紹介されていました。
米国経済が世界にもたらす影響は甚大で、WDの変化の推移を詳しくチェックすることで、景気について把握でき将来を予測するための重要な指標となることが解説されています。
世界経済が体の血液の流れに例えられて説明されているなど、非常にわかりやすく説明されている印象を受けました。
第6章要約:すべては米国から始まる
要約まとめ
- 投資に完璧はありえない
- 景気サイクルを投資予測に活かそう
- 金利の活用と投資予測の修正が重要
- 米国の金融サイクルを把握することも大切
書評
この章でも引き続き、世界経済のすべては米国から始まっているという内容が紹介されていました。
米国の金融サイクルの現在の季節についてや現在の状況についても説明してくれています。
世界経済について米国が基準となることを知っている方は多いと思います。
しかし、ここまで詳しく米国の金融サイクルについて知っている方は少ないと思いますので、1度は読んでおきたい内容だと感じました。
第7章要約:ユーロ圏という大国
要約まとめ
- ユーロ圏の全体を把握するには、まずドイツをチェックするべき
- ユーロ圏は「欧州の日本化」といわれた時期もあった
- 銀行株は国の体温計
- ドイツの国債利回りも重要
書評
第7章では、フランスやイタリア、ドイツなどのユーロ圏にスポットがあてられていました。
ユーロ圏の景気を把握するためにはドイツを見るべきということ、常に米国の金融サイクルをチェックする必要があることなどが紹介されています。
投資における世界経済では米国が重要になることはわかりましたが、ユーロ圏についても大切なポイントになるということは知りませんでした。
世界全体の経済状況や投資について説明してくれているのは、初心者にとってとてもありがたいですね。
第8章要約:一筋縄ではいかない日本
要約まとめ
- 景気は日銀の金融政策がカギを握る
- 円高期は実は景気回復期
- 円安が景気に悪循環をもたらす悪い円安も生まれる
- 日本は海外からの輸入に依存している
書評
この章では、これまでの内容とは対照的に今度は日本の景気について紹介されていました。
日銀(日本銀行)という言葉は聞いたことがあっても、実際どのようなものなのかわからないという方も多いと思います。
こちらでは日銀がおこなっている金融緩和政策や円高・円安、インフレについて解説されています。
投資をおこなう際は日本の景気も非常に重要になると感じたので、日本の金融政策について改めて知ることができる内容であると思いました。
第9章要約:投資で成功するために
要約まとめ
- 投資環境スコア作成も大切
- 景気が回復したからといってすべてが上昇するわけではない
- 為替も大事な収益源
- 季節に合わせた投資が重要
書評
最後の章では、投資で成功するためには実際にどのようなことを実践していけばいいのかということが語られていました。
投資初心者だと景気について判断するのはなかなか難しいので、実際にどのようなアクションをおこなっていくのが正しいのかということを教えてくれるのは非常にありがたいですね。
投資スコアの作成方法や投資の心得など、さまざまな成功のポイントを教えてくれています。
まとめ
投資の書籍となっていますが、単純に投資方法について紹介するのではなく、金利に着目して詳しく解説されているのが他の書籍とは違うと感じました。
体の血液の流れや季節に例えて投資や金利について解説されているので、初心者でも非常にわかりやすい内容です。
景気や経済状況だけで投資について判断するのではなく、金利に着目することでより正確に投資について判断できることがわかりました。
ありきたりな投資の書籍ではなく、違った視点から投資について解説してくれている書籍を読んでみたい方にはおすすめの書籍となっています。